大阪公立大学現代システム科学域。学校推薦型選抜【面接原稿(一部抜粋)】

(6)「(SDGs11)住み続けられるまちづくりを」の他に「持続可能な開発のための17の国際目標」で興味関心がある目標があれば教えてください。
 「(11)住み続けられるまちづくりを」の他には(1)貧困をなくそう(2)飢餓をゼロに(3)質の高い教育をみんなに(8)働きがいも経済成長も(12)つくる責任つかう責任」(9)産業と技術革新の基盤をつくろう,に興味関心があります。その理由としては「(11)住み続けられるまちづくりを」を達成するに伴って,自ずと達成できるようになると理解できているためです。

(8)最近,気になるニュースを教えて下さい。
新型コロナウィルス感染症に伴う経済への影響に大変,関心があります。一人一人の人達,一つ一つの企業,それらが何らかのかたちで結びつき,互いに影響を及ぼしあっていることに,身近なところで気づきました。活況に満ちている業界もあれば,そうでない業界もあったり,実際,我が家でも外食する機会が減っただけでなく,飛行機や新幹線を利用して遠方へ行く機会が明らかに減りました。世の中のことを察知しつつ自身がしっかりと勉強し,そのうえで今やるべきことに対して,キチンと判断し続ける必要がある,ということを理解しました。

(9)大学在学中の過ごし方を教えて下さい。
生涯に渡り地域に根ざす者として,多くの人達の幸せを力強く支えるために,SDGsを学ぶことは勿論,大学ではリーガルマインドやコミュニケーションスキルを培います。時勢を掴み,世の中に自分のアイデアを反映させることが出来る人間力,を培います。また同時に,知恵と正義感を育み,人と人との機会点を大切にする人格,を磨きます。今後とも様々な経験を惜しみなく積み,世の中の役に立てる人材として生きていけるような優しくて逞しい人間に成長し,決して人に流されることのない信念を強固に持ち,コミュニケーション能力の育成に力を注ぎます。

(10)尊敬する人物
尊敬する人物は”自分に持っていないものを持っている人”と考えております。中でも,見返りを求めず誰かのために一生懸命に行動できる人は大変素晴らしく,羨ましいです。例えば,クラスの中でうまくコミュニケーションをとり,誰とでも仲良くできる人や生徒会役員や委員会活動に積極的に参加し,周囲の環境を微笑ましくさせてしまうような人など,人前で自然と自分の主張を発し,多くの人達をまとめる姿には感銘を受けます。そのような能力を持とうと思っても,なかなか持てるものではありません。

(11)オープンキャンパスの印象
2022年8月6日に実施されたオープンキャンパスに参加させて頂きました。初めて, 貴学の正門に立ち,通っておられる学生の皆様に触れ,穏やかで清潔感があって素敵だな,という印象を受けました。入学後のイメージが膨らんだことは間違いございません。当日,人工知能を生かした「情報」の利用についての模擬講義に参加させて頂きました。大学が率先して学生のアイデアを取り入れる,という慣習が存在しているからこそ,先生と学生との距離感が近く,馴染みやすい空気感を醸し出しているものと理解しました。

(13)明石市に住みたい気持ちになった理由を具体的に教えてください。
>高校での探究活動から「(SDGs11)住み続けられるまちづくりを」を通して学ぶうちに,「地域」について考え深めるようになったことが理由の大部分を占めております。また母親が明石市出身であり昔の話を幾度となく聞く中で,今が如何に良くなったのか,ということを客観的にも容易に判断することができたからです。

(14)明石市の良いところを具体的に挙げてください。
>とにかく「人」が良いです。市役所や駅前にあるコミュニティそして明石市立図書館などで働いておられる職員の人達だけでなく,そこに集まって来られる一般の市民の方々といった人達がとても丁寧で,親切です。少しでも困っている素振りをしていると,誰もが気さくに声をかけて助けてくれます。生活環境と教育環境が充実していると,人は自然と振る舞えることに驚きました。

(15)興味深い点が多いということですが,どのような点でしょうか?
>市長が実践するリーダーシップとなる「見えざる力(知恵)」によって「(11)住み続けられるまちづくりを」となる目標を達成しようとする仕組みが同時に,他の目標の達成にも繋がることが興味深いです。例えば(1)貧困をなくそう,(2)飢餓をゼロに,(3)質の高い教育をみんなに,(8)働きがいも経済成長も,という目標の実現に繋がることは容易に理解しやすく,次第にその対策を練る中で「(12)つくる責任つかう責任」が求められ,節約や工夫を行うことで「(9)産業と技術革新の基盤をつくろう」とする目標の実現にも繋がります。

(16)高校在学中での「探究活動」において特に印象的だった活動は何でしょうか?
「(2)飢餓をゼロに」を目標とし,野菜探求プロジェクトを1年間通じて実践してきました。内容は実習と講義です。特に実習では基本的には畑での活動が多く,講義では旬の食材の栄養価について学んだり,生産者や消費者そして分解者といった生物界の食物連鎖メカニズムについて学びました。実際に調理を行って”食べる”,というところまでを一連の学習形態としています。また同時に「(1)貧困をなくそう」という目標の達成に繋げるべく,フードドライブ活動を行っていました。これは家庭で出たいらなくなった食材を学校で集め,フードバンク関西という団体へ送り,そこから困窮した家庭へ送られるという仕組みです。