1語1分で英単語を暗記する方法

高校の夏休みと言えば、前期10日間の補習、後期10日間の補習、夏休み中盤に控えていた2週間程度の勉強合宿。今思えば懐かしくも甘酸っぱい思い出ばかりだ。長期休暇なんて100%いらない、と感じさせてくれる勉強漬けの日々でも何となく楽しんでいたように思う。とにかく理不尽なコトばかりを押し付けてくる先生が多かった。もちろん、そうでない先生なんていなかったのは言うまでもないだろう。弱音は吐けども逃げるコトなく、何とかして乗り越えてやろう、と必死だったはずだ。負ける逃げるは大嫌いだ。そんなバイオレンスな環境下で編み出した技が幾つもある。中でも英単語の暗記方法は、高校時代の成績を安定させる上で、かなり重宝した。そんな訳でこの度はその暗記法を多くの皆様に是非とも教えましょう。読破・抽出・調査・練習・確認という作業を一連のプロセスにした方法です。各所方面で多くの賛否両論はあるかもしれないが、少なくとも私や受講生達そして卒業生達には役立っている。

この度は教科書をベースに説明することに致します。まずは学校の教科書、B5ノート2冊、辞書(紙媒体)をご用意下さい。教科書を隅々まで読破していく途中、自分にとって怪しいと思われる単語を抽出しつつ、ノート片開き半分折りの左サイドに「英単語」を書き込んでいきます。行間は1行空けながら進めて下さい。そうでないと見難いですしヤル気が失せます。そうする事で1ページ毎に大凡15語(行間の大きいノートを)ないしは18語(行間の小さいノート)の単語を抽出し書き込むことが出来ます。また右サイドには「意味」やら「派生」やらのニュアンスを掴むキッカケを書き込むべく、辞書を片手に片っ端から調べまくる、という作業を行います。ただ単に調べるだけではダメ。単語1つ意味1つ、なんていう光景をよく目の当たりにしますが寂し過ぎます。小学生ならばまだ良しとして大目に見ましょう。ですが中高生ならば、せめて2つ3つ程度の情報を押さえておいて頂きたい。1ページ目が完成すれば、同じような感じで次のページも同様の作業を進めます。必ず1ページ毎に行って下さい。そうでないと気分が萎えます。人間同じ作業をしていると今の作業に飽きを感じて出来るモノも出来なくなってしまいます。

そうして1チャプター完成させる事が出来たなら単語群が単語群ゴト迷子にならない為にもページ数やらタイトルやらを見開き左ページ注釈のところに書き加えて下さい。またそれらを左ページで揃えておくと便利で使い勝手が良くてスムーズに勉強を進められます。少なくともヤル気が薄れません。また試験直前も時間に追われるコトが無くなります。一石何鳥だ?!、と思ってしまうぐらいに重宝します。若干地味ですが、、、。それと、勿体無い、なんて思わないようにして下さい。ノートなんて所詮はノートです。価値あるモノにする為、ご自身の戦略で自由自在に使っちゃいましょう。加えて言うならば、間を取る、というコトも大切なコトです。何も無いところにはシッカリと何も無いが存在しています。見えない意味があるからこそ何も無いは存在しているんです。

以上のような下準備が完了し単語帳なるモノが出来ました。コレでようやく覚える作業に気合いを入れることが出来ます。さらに練習用でもう1冊ノートを用意して下さい。それはあくまでも練習用としてです。これから行う作業をモノ凄く分かりやすく言うと、3回連続2回通し1回確認。それではいきましょう。まずは創り上げた自作の単語帳(単語帳)を上から順番に1つ1つそれぞれに3回連続で練習を下まで行います。それが済んだら今度は上から下まで順番に通し練習を2往復して下さい。それが終わったら単語部分をノートか何かで隠し、そして意味を見ながら単語を書くという作業を行って、その後確認作業を完了させて下さい。要するに答え合わせをするという事です。間違った問題には間違った箇所に目印(バツとか)をつけます。その後は目印をつけた単語のみに照準を絞り同じような作業を繰り返します。最終的に全てが正解となった時点で試合終了。これで一息置く事が出来ます。だいたい4、5回往復すれば目の前にある全ての単語が自分のモノになっているはずです。このルールに従って完了させれば仮に試験の点数が悪くても、単語を覚えていないからテストが悪いねん、という情けない言い訳をしなくて済みます。問題解決を行う視点が鮮明になります。また同時に自分だけの単語帳が出来上がっちゃったりします。自分オリジナルですね。コレを覚えたらこの教科書のココからココまでの自分の分からない文章を読めるようになる。このシンプルさが様々な場面で大きな時間の節約に繋がる。

ここからは少し余談だが今も昔もそ市販されている単語帳なるモノを便利だと思ったことが一度もない。それは、単語帳を買って勉強した気になる、というリスクを同時に買ってしまうような気がしてならないからだ。何よりも費用対効果を考えると手が出せない。だから単語帳で単語を覚える、というようなコトを一切したことがない。本当に良い単語帳ってのは、そもそも自分の手元で無意識に創り上がっていくモノだ。良い単語帳よりも良い環境を整えるべきだろう。例えば、サクッと辞書がひける環境が気軽な感じで身近にあるとか、、、。