山田さん!、あの時の約束は果たしたよww

2010年6月29日(火)お昼過ぎに1本の電話があった。それは我が故郷は姫路市的形町でお世話になっているお客様(奥様)からのご連絡だった。そのお電話では、学習塾へ移るので辞める、といった申し入れ。お客様が辞めてしまう、というのは何だか寂しい気もあるが、やはり自分達の努力不足により起きてしまった事である為、とにかく不甲斐無さを感じていた。電話を切った数分後に再びそのお客様(ご主人様)からお電話を頂いた。『昨日今日の対応はどうなってるんだ~?!』、という烈火の如くお怒りの開口一番を受けた。もうとにかく訳も分からず驚いた。事情や状況はどうであれ、まずは先方の思いの節をお尋ねしお話させて頂かなければならない、と感じ即座に午後のお客様を全てキャンセルした。もちろんだがキャンセルせざるを得なかったお客様には1件1件、事情を包み隠さずお話させて頂き、幸いにして了承を得ることが出来た。ご理解頂いたお客様の中には、「失敗は誰にでもあるよ!」「ウチは大丈夫やから頑張っておいで!」「先生もまだまだ若いな~。叱られておいで!」と励ましのお言葉を頂戴した。運転しながら自然と涙で溢れ、感謝の念は尽きない。お客様の有り難みを肌身で感じたからだ。ただこんな事はもう二度とあってはならない。

一目散に三田から姫路へ飛んでいった。お客様ご自宅近くへお伺いし即電話、それでも繋がらないので職場近くへお伺いし即電話、やはり繋がらない。当然の如くお仕事をしておられるのは間違い無い為、一先ず着信表示だけを残して姫路のお客様ご自宅と職場の丁度真ん中あたりで待機。しばらくすると折り返しの連絡を頂き、時間の都合をつくって頂けるうえに話し合いに応じて下さることも了承頂いた。時間と場所の段取りが整い一先ず落ち着いた。そこで約束の時間にはまだ5、6時間程度もあったので担当の山田圭介に話を聞くべくスグに連絡した。彼も私の様子からただならぬ状況を察知し夕方頃に落ち合うことになった。もちろん彼も夕方以降のお客様を全てキャンセルしたのは言うまでもないことだろう。

夕方5時過ぎ。指定場所の的形駅から少し離れた公園で彼と落ち合った。お互い反省ムードは当然と言えば当然のはずだが、どうも彼の表情がおかしい。一先ず今の状況を彼に伝えて彼から昨夜のことを一部始終隅から隅まで聞いた。話を聞くとその表情の意味が分かった。話が食い違っている、という点で苦虫を噛んでいた。彼の気持ちも腹の虫の居所も理解は出来る。けれども今となっては既に互いにヒートアップしている状況、今やるべきことは双方の話をキチンと聞いて、双方納得いく着地点を見出だす事なのだ。そこで彼から伺った内容とお客様がご立腹されている内容を丁寧に精査し、ようやく解決策を導き出することが出来た。・・・ナルホド!!御主人様がご立腹されるのも理解は出来る。親御様の本音は、子供が学習塾に通いたい、という状況を私達に阻止してもらいたかったんだ。けれども思い通りにはいかず結局、お子様は私達を辞めて学習塾に通う、ということになってしまった。お客様の立場を深く鑑み過ぎてお子様の意見を尊重する対応そのものが、この度は逆効果に働いてしまったわけだ。その場には奥様とお子様しかおられなかったことを考えると御主人様には、私達が奥様とお子様を学習塾に通うよう仕向けた、と映ってしまったんだろう。お客様を思い過ぎるからこそ起きた事態。私達はキチンとしたかたちで親御様に向き合い、意向をお預かりさせて頂いたうえで対応を決するべきであったのだ。山田さん!、私達に落ち度は十分にある。全ての非を認めて誠心誠意を込めて謝罪させて頂くことにしよう。以後の私達における処遇はお客様に預けよう。

約束の夜9時がやってきた。緊張感まる出しでお客様宅へ訪問し扉の前で、お世話になりますm( _ _ )m、と大きく一礼ご挨拶。けれどもお留守なようだったので一旦、退散することにした。そして夜9時15分になったので再び同じように扉の前で、お世話になりますm( _ _ )m、と大きく一礼ご挨拶。やはりお留守なようだ。時間を間違えたかどうか不信に思い、手元のスケジュールを確認すると確かに夜9時となっていた。一先ず一度電話するも、やはりお留守。止むを得ないので、もう一度ご自宅を訪問することにした夜9時30分過ぎ。改めて扉の前で、お世話になりますm( _ _ )m、と大きく一礼ご挨拶。三度目の正直とばかりに出迎えて頂いた。

部屋に通され正座。そして私達の第一声『この度は私共が○○様に大変ご無礼な事をしてしまい誠に申し訳ありませんでしたm( _ _ )m、恐れながらこの度の経緯における誤解をとかせて頂き、今後の処遇を改めて決めさせて頂ければ幸いです。今となっては身勝手極まり無いお話であることは従順に承知致しております。どうか私達に最後のチャンスを与えて下さい。何卒宜しくお願い申し上げます。(頭を地に着け大きな声で謝罪)』そうは言っても当然、烈火の如くのご立腹は変わらず以後、強くご指摘頂きました。昨日今日のダメダメな部分、契約書の一言一句、信頼信用出来ない旨、、、。1つ1つの言葉に重みを感じながら終始、頭を上げる事なくお客様の仰られるお話を聞き入り猛烈に反省していた。同時にお客様のお困りの声を受け止めることが出来なかった自分達の未熟さに腹が立って仕方なく、とにかく申し訳無い気持ちでいっぱいだった。それから何分何時間が経ったのかは分からない。最早ある意味で言えば放心状態となっていたのだろう。丁度そう感じつつあった時、『もういいです!、もうこれ以上お話することもお願いすることもありません!』とお客様は仰られた。私達はお客様の寛大な心により救われた瞬間でした。

私と山田は深々と一礼し、その場を後にした。しばらく沈黙しながら二人とも力のままならない足でトボトボと歩いていた。山田の複雑な表情を横目に『とりあえず一息入れようや!、まだ時間あるやろ?、ちょっと話しよ。反省会や。』と呟き、駅前の自販機で缶コーヒーを2本買って1本を手渡した。缶コーヒーを飲みながら沈黙のまま再び歩き出し、待ち合わせ場所の公園のベンチに腰を落ち着けた。

山田『和田さん!、今日はほんまにすいませんでした。』

和田『あ!?、ええねん。しゃーないわ。ミスを起こそうとしてミスするヤツおらへん。』

山田『せやけど・・・。今回の件ではまだ自分の中で納得出来ない部分もあって・・・・。』

和田『もうやめとき!。俺らが世間も知らん若造やっただけやねん。むしろ、それを教えて下さったお客様は素晴らしい方やで。ええ勉強になったやん。本当に大切なことはココからやで。ココからをどう生きていくかやねん。俺は俺のケジメとして明日この件をブログに書くよ。もちろん内容は書かれへんけど事実関係があったことを書く。こんなバカな事をしてしまった、という事実を世の中に知らせる必要があるからや。自分のバカっ恥を皆に知ってもらって評価をしてもらう。ええ評価やったら続くし、悪い評価やったら潰れる。それだけの事やねん。自分達の存在価値なんて自分達で決めるもんやなくて自分達以外の方々に決めて頂くもんなんよ。何かよう分からん事を言うててゴメンやで。せやけど分かって欲しい。納得出来ないことなんて何もない。納得出来ることばかりやねん。潔くなろう。』

毎日ブログ『私が問題でお客様に多大なご迷惑を御掛けしてしまいましたm( _ _ )m』http://www.jyukenjyuku.jp/blog/?p=3873(2010年6月30日付け)

山田『ナルホド・・・。そういうことなんですね~。あ~~~何だかスッキリしました。僕が間違ってましたよ。』

和田『いやいや!、大丈夫。山田さんは間違ってない。それは自然なこと。俺なんて間違いだらけやで。見てみぃ~~~やぁ~~~。お客様に迷惑掛けたうえに、さらにお客様に迷惑掛けてしもてる。反省しつくしても足らんわ。でもその分、より一層頑張るよ。頑張ったらええねん。ほんでお客様にアッと言って頂けるように努力あるのみやねん。』

山田『そうですよね。僕も頑張ろう。』

和田『そうやん。その意気やん。明日からまた一緒に頑張ろう!』

山田『はい!、ところで和田さん!、一つ相談したいことがあるんですが・・・。』

和田『え?、何?、俺で良かったら何でも相談にのるで。』

山田『実は僕、大学院をどうしようか、と考えてるんです。』

和田『え?!、マジで?!、そんな大切な事を俺なんかに相談したら人生メチャクチャになるで。でもその気があるんやったらウチに身を置いて本格的に家庭教師やったらええねん。ところで卒業までどのくらい残ってるん?』

山田『半年です。』

和田『半年か・・・。うぅ~~~ん。真剣に話して良いか?』

山田『是非お願いします。』

和田『今辞めるか残り半年通うか、で山田さんの人生は大きく変化すると思うよ。恐らくやけど普通の人ならば、後半年で卒業だから・・・、と言って卒業というワードにしがみつく。けれどもそれが罷り通るのは十代や二十代前半の話。今となっては山田さんももう三十代。三十代の半年は十代や二十代とは全く性質が違う。そこを履き違えんようにして物事を捉え考えんとアカンねん。難しいとは思うけど、既にチャンスは遠ざかっているかもしれない。迅速かつ慎重が肝になるわけや。』

山田『・・・・。』

和田『後残り半年は大学院卒業を目指して通い続けるか、あるいは、後残り半年あっても通わずに今スグ大学院を辞めてウチでプロ家庭教師としてこれからの人生を謳歌するか、のどっちかやな。もちろん決めるのは山田さんやで。。。でも山田さん!、もし山田さんが大学院を辞めてウチに入って頑張ってくれるんやったら、山田さんには絶対に幸せになってもらうつもりやし、絶対に幸せにさせるつもりや。あ~あ~やっぱり卒業するまで大学院通っとったら良かった~、って言われんように思われんようにする為にも俺は努力するよ。絶対という言葉は個人的にあまり好きやないけど、今一番、心に突き刺し易いから使うけど、山田さんには絶対に後悔させへん。約束するで。男同士の約束や。でもその前にウチが潰れちゃったらゴメンな。そん時は許してや。ま~そん時は皆共倒れやわ。』