トツゲキ人生「出航」

トツゲキ人生・シーズン3

法人化を経てヤルべき事が沸々と頭と周囲から縦横無尽に湧いてくる。10月というたった1ヶ月もの間に、出来る限りスムーズに何もかもを引き継いでいく、というコトを最優先課題として手当たり次第、着手する。全ての段取りを滞り無く完了させて11月からは「受験塾家庭教師」事業を法人へ確実に引き継ぎ、運営せねばならない。今まで味わった事の無い忙しさが押し寄せてくるのは必至であった。

まず最初に法人として行った仕事が、今後とも受験塾家庭教師に関わって下さる皆様方へのご挨拶状を作成し発送することだった。お客様に混乱を招かせない為にも、社内における受験塾家庭教師の位置付けであったり、法人が行う各種事業の簡単な説明であったり、私自身のポジションであったり、そんなアレコレをお知らせする必要があったのだ。完了後、間髪入れず次なる対処に勤しんだ。契約関係の名義変更、権利関係の譲渡、官公庁への申請や届出等の手続諸行が怒濤のように押し寄せていた為、早急に1つ1つ丁寧に対処した。流暢に構えていることなんて出来る訳も無く、法人印鑑証明書、履歴全部証明書といった書類をもらう為、これ程までに法務局へ何度も何度も足を運んだ。法人を設立する、というコトを自ずと理解することが出来る良い機会であっただろう。これらの諸行を経て次は、手続関連の書類を各所機関へ送付し回答を得る束の間に、新しい名刺、を創ることにした。 受験塾家庭教師で使っている事業名刺ではなく、株式会社 profoundly creative device(pcd inc.)で使う法人名刺である。受験塾家庭教師名刺を作成した際の反省を活かし、少しだけフォントを大きくすることにした。思い立ったが吉日、即時早急に対応すべく徹夜でデザインを煮詰め、直様発注を完了させた。コレをやったら次はアレ。アレの最中に次はソレ。もう本当にそんな事の繰り返しである。これが本当のテンヤワンヤなのだろう。やるべき事が多ければ確認作業も、もちろん多い。それに比例して細かなミスや足らない認識も必然的に多くなっていた。トライ&エラーの繰り返しで、それらを1つ1つ丁寧に処理していくしか無かった。本気で起業するなら個人で事業を起こすよりも、最初から法人で事業を起こす方が、よっぽど楽チンであると悟りながらも結果オーライに過ぎない。そんな事言っていても仕方が無いことで、頭と体と時間をコントロールせねばならない。1つ1つ蓋を開ける度に様々な失敗を見付けては対処する、という繰り返し。まるで1日が1日で無いような日々を過ごし、何時如何なるときも頭はパンパンだった。多忙を期しながら10月も中旬ともなると、とりあえず先を見通せるだけの手続関連やお客様お取引先様へのご挨拶等を完了することが出来るぐらいにまで落ち着いた。9月に事前段取りを整えていなければ、こうは順調にいかなかったはずだ。

一難さっても休む事無くさらに動き続けた。一先ず次なる作戦の完了リミットを2週間以内と自分の心中で決め込んで、今度は前々からやってみたかった別事業2つの準備を整えるべく身辺構築に勤しんだ。これは法人じゃないと出来なかった事なので、楽しさ半分オモシロさ半分である。最初はApple、Yahoo!、Amazonそれぞれで共通の法人アカウントを紐付けて、これで1ブロックが完成した。次にIKEA、クロネコにも同様の共通アカウントで紐付けて、これで2ブロックが完成した。そして最後にSMBC、JNB、JCB、ゆうちょ、野村、MPといった各種金融機関にも紐付けて、これで3ブロックが完成した。これでアイデアを乗っける土台が整った。早速、構築した土台を試験的に活用すべく、この機会に前々から考えていたクラウド環境を導入することにした。もちろん弊社スタッフの就業に関わる手間隙を少しでも解消し生産性を向上させるためだ。まずは社内アカウントを元にAppleアカウントを設置する。そしてネットオークションとAmazonを利用し価格帯と納品時期を見比べて必要備品を超格安に絞り込んで発注。手数料と一番早いタイミングを考えて早々に決済を完了し、納品タイミングを一元管理。早くて翌日中、遅くても向こう2日程で全てを揃えることが出来ると判明。その結果、導入に要する費用はiPadと付属品その他諸々全て含めても3諭吉以内。間違い無く定価の半値以下であり、納品は翌々日に全て導入させることに成功したのだ。世の中に存在する強みを寄せ集めて、人間であるからこそ工夫すれば、特に費用を掛けなくてもオリジナルで物流システムを構築することは出来る。まだまだスタイリッシュに磨く必要はあるが一応、土台としての成果を大凡果たせた、と言っても良いだろう。