トツゲキ人生「贅沢」

年も明けてから縦横無尽に動きまくっていると3ヶ月という月日はアッと言う間に過ぎていく。気が付けば桜の期節になっていたりするの茶飯事だ。例年必ず、と言っていい程に家族みんな揃って姫路城へ花見をしに出掛ける。今となっては間違いなく恒例行事化している。生まれ育ったところだし、高校時代の怒濤を生き抜いてきたからこそ、思い入れはとにかく大きい。実のところ当時の我が家にとっては年に一度の贅沢旅行なのだ。

朝9時ぐらいには家族みんなダラダラと起床。1時間ぐらい掛けて朝の身支度やベビーカーの積み込み等のお出掛け準備をする。そんな様々なモノを小さくて小回りの効き過ぎる我が家の高級車ヴィッツに積み込み、いざ出陣。ローソンで朝ご飯なる食べ物を買い込んで姫路へ直行。道中、買い出してきたモノを皆が皆それぞれでお腹を満たす。そんな感じで家族みんながギュッとなる。そんな光景が我が家では例年恒例行事ともなっており結構、オモシロかったりする。

そんな適当な感じで小一時間運転して11時前ぐらいには姫路へ到着。即行お城で散策。写真を撮りまくり、ウロウロしまくって小腹も減ったお昼12時を回る頃には姫路城を後にする。花見とは言っても我が家的には、花より団子、な側面が幅を利かせているのだ。ある意味、花見は一日を謳歌する為の口実と言っても言い過ぎではないだろう。お昼ご飯は決まって昔っから姫路の京口にあるラーメン屋さんで美味っている。朝から食べっ放しな気もするが腹が減るものは仕方無い。そこでいつものように高菜のお漬け物をお土産にした。小さな車内に漬物の香りが充満しながらも次なる目的地でもある姫路セントラルパークへ意気揚々行っちゃう。腹も満腹になり、動物観に行く、となれば子供達のテンションも最高潮。いつ着くん?、いつ着くん?、と交差点の度に何度も聞かれるのが微笑ましい感じだ。

20分ぐらい車を走らせて姫路セントラルパークに到着。まずは車の中から動物達を観覧する。赤い車だっただけに大きな動物達の逆鱗に触れて突進されるのではないか、とドキドキしながら動物達のダラダラを見る。車中ではひたすらワイワイ。カメラもパシャパシャ写しまくる。身近でライオンを見たりトラを見たり、と良い感じである。キリンの登場には家族一声、デカッ?!、と声が揃うぐらいに叫んでいた。草食動物ゾーンに入ってシマウマを見るや否や、白地に黒か、黒字に白か、というベタベタな疑問に対して身も蓋もない会話で大笑い。答えなんて出るはずもない。それからしばらくしてバッファローが出て来た途端に子供達が大声で、突進されるぅ〜〜〜!!、と叫ぶ始末。挙げ句の果てには眠っているカバを指差して末っ子が、○○○、と発言。さすがにそれは違うというコトを諭した。もう言いたい放題である。サイも登場して長女がいきなりサイに向かって、何歳なん?、笑いながら連呼。もちろん聞こえる訳もないし何歳かなんて知らない。サイに掛けるくだりでも笑えない問い掛けでも車内は大爆笑。大きな動物達を車の中から見れるのは本当に毎年恒例とは言えども子供達の反応がぜんぜん違う。世のパパが、本当に来てよかった!、と思う瞬間であるに違いない。

ようやく車での観覧ゾーンを終えて駐車。そして次は歩いて園内散策。ベビーカーを押しながらおんぶに抱っこを交えてトボトボ。熊を上から見下ろしたり鳥カゴの中に入ったり、追い掛けたり追い掛けられたりした。猿やシロクマの通りも興味本位でマジマジと覗いていると、キリンやゾウに餌を上げることの出来る場所が目に入り足早に向かった。我が家で言う、百十の王ゾウさん、に触れるコトが出来るのだから無理もない。そして、そこで思わぬショッキングが起きたのです。

鼻が伸びて餌をもらいにくるゾウさん。そのゾウさんに餌をやろうとして長男が手を差し伸べる。長男の手をスッポリと覆い被せて、わあ〜〜〜ん!、と叫び放心状態。ゾウさんの餌は一息に無くなってしまいました。そりゃそうだよな?!、と思いながらも再び餌を購入している最中・・・。人達の笑い声が一気に引き笑いとなっていました。観衆の中にはギャーギャー叫んでいた人もいました。一先ず餌を買って、何の騒ぎなんだ?!、と思いながら振り向いて驚愕。ゾウさんAの鼻がゾウさんBの*に入り込み、ゾウさんBの○○○をゾウさんAが美味?る。そして挙げ句の果てには、ゾウさんAの鼻で私達の餌を欲しがる。慌ててフェンスから長男を引き離そうとしたものの、その状況を知らない長男が、ゾウさんハイッ!!、時既に遅し。良くも悪くも無邪気である、という現実であるからこその衝撃が走りました。笑いながら驚きながら、とにかく必至で手荒い消毒を繰り返し、事無きを得た。

楽しい一日というのは本当に早いものだ。いろんなコトが有り過ぎて帰りの道中では、さすがに私以外の家族みんなが眠りこけていた。我が家にとっては年に一度の大きなイベントであり、年に一度の贅沢であるからこそ徹底的に遊びまくっていたのだろう。今日の出来事を通して私は、パパという役割を徹底的に果たすコトの大切さ、子供達に対して如何なる事でも五感で覚えさせる大切さ、日々仕事に没頭し悪戦苦闘に挑み続ける大切さ、という3つの大切さを学ぶコトの出来ました。大人になって親になって改めて分かったことがある。それは、仕事ばかりでいてはいけない、というコトだ。遊びからも仕事に繋がる良いヒントを獲得することが出来るのだ。視野を広げて何事も柔軟に捉えないといけない。