トツゲキ人生「精鋭」

商標登録の作戦が一先ず良い具合に整ったので、この調子で意気揚々と次なる作戦に手を入れる事とした。それは、プロ家庭教師で構成された精鋭部隊を創る、というものだ。プロ家庭教師というのは世間的に幅広く認知され各所方面で多数存在する、とは言えども、家庭教師という仕事そのものがシッカリとした職業として世の中にスンナリと受け入れられているのか、と言うとそうでもない。やはり今も昔も社会的ポジションとしては、非正規雇用、と考えられがちであるのは間違い無い実情なのだ。だからこそ甘く考えてこのような構想に着手してはならないと思っている。まずは家庭教師サイド、つまり休職?サイドの常識を覆す必要があると十分に理解出来ていた。家庭教師と言えば登録派遣、という根強さを払拭するところから始めなければならない。途方も無く、そして類い稀無い動きを本格的に始める必要があったのだ。一先ずその象徴を創るべくしてスタッフにある提案が実行に移された。これは正に一石三鳥である。

ちょっとオモシロい話があるんやけどぉ〜!!、『え?!、何ですか?!』、三田市のけやき台にマンションが建つみたいなんやけど買いに行かへんか?!、『ローソンでオニギリ買うんちゃいますよぉ〜ッ(笑)』、まぁ〜ええがな!!とりあえず見学会だけでも行ってみようやぁ〜ッ!!、・・・そしてそれから2、3週間が過ぎて・・・『和田さん!、審査オッケーでましたぁ〜(笑)』、やろぉ〜!!大丈夫やってぇ〜ッ!!、『アリガトウございます!!これからも頑張ります(笑)』。。。と、こんな会話からも想像頂ける通り、従業員による将来の展望、を導くことに成功したのである。正直言って内心ドキドキしていた。しかしながらコレで、個人事業主の従業員さんでも住処を持つことが出来る、と証明された訳だから受験塾家庭教師で仕事をする事を考えてもオッケーだろう。もちろん当の本人は今でも日々、仕事に充実した生活を過ごしている。家庭教師として給与所得者となり日々、生活をするうえで最高のモデルケースとなったに違いない。公私共に安定、という言葉が当てはまる状況だ。少し時間は掛かったが恐らく私達と働く魅力として、大きな存在意義を確立した、と言っても過言では無い。

この勢いで求人募集要項への作戦に手を差し伸べることにした。まずは3つの枠組みとして、正社員、準社員1、準社員2、というようにキチンと揃えた。そして各枠に応じて基本給を設定し、それぞれに応じた様々な待遇も設定。そして就業時間や内容も定めて1つ1つ暫定的ではあったが法令に従って決めていった。準社員1の求人詳細を創ってから正社員の求人詳細を創る。正社員の求人詳細を煮詰め直せば準社員1の求人詳細をさらに煮詰め直す。それらを元にして準社員2の詳細を創り出す。一様に整備も整ったので全ての詳細を比べて是正ポイントを見付け出し修正する。改善すれば双方共に確認して、一先ず万事オッケー、と結論付けてハローワークに相談を掛ける。そこで通らなければ持ち帰ってヤリ直す。そんなヤリトリが1ヶ月程度も続いた。時間の流れが嘘のように早かった事を覚えている。それでも何とか公開に踏み切ることが出来た。

いざ公開に踏み切っても結果は散々。連絡が全くこないのである。想定内ではあったがコレ程までに連絡が無いと、やはり凹む。確実に当ては外れていた。1件ぐらいはあるだろう?!、と甘んじていた。それが1件もこないのだ。とにかく無性で考えた。世の中にプロ家庭教師と言われる人材は五万といるはずなのに、なぜ連絡が無いのか?!、とにかく不思議で仕方無かった。原因は自分の手元にあると信じ込み、働き易い環境、を幾度となく整備したが全く変化が無い。そんなこんなの連続だった。だから、と言って挫ける事無く来る日も、来る日も改善に追われる毎日。これでもかぁ〜〜〜ッ?!、という具合に煮詰め直した。1ヶ月2ヶ月3ヶ月もの間、何も音沙汰が無ければさらに見つめ直す。そんな状況である。気の遠くなるような作業だけれどヤルしかなかった。確実に長丁場になる事を確信した年末であった。