トツゲキ人生「断腸」

このようにしてタウンページの戦略をほぼ創り上げることが出来つつあった。特に何の根拠も無かったが何だか分からないけど、そんな感じがしていた。これはほぼ直感である。そんな勢いも止まることなく次なる戦略に勤しんだ。タウンページを漸進させることが出来たのだからホームページも漸進させることが出来るに違いない、と意気込んでいた。当時はただただ、ホームページを持っているだけ、と言っても言い過ぎではなかった。正に陸の孤島でSOSを待っているだけのようだった。ホームページからの問い合わせ件数は本当に少なかったのだ。タウンページによる広告効果の比では無かった。とにかく何とかしなくちゃいけなかったが、何が分からないのかが分からない始末。だからと言ってタウンページの戦略をホームページの戦略に重ねてみてもピンッとこない。原稿内容の完成度が高まるだけで、今までやってきた事にはそんなに大きな変化を及ぼす程では無かった。何か今までと違ったことをやんないといけない、というのは従順承知のうえだ。それでも何から手を付けて良いのかサッパリ。出来る事と言えば、考える、ということだけ。とにかくいつもの如く考えるしかなかった。明けても暮れてもいつものように考えた。人間というのは恐ろしいもので、経験が無くても考えて考えて考え抜いて抜く程に、例え正解を導けなかったとしても良いアイデアに繋がるヒントを導き出すことが出来るようだ。そこで行き着いたアイデアは、ホームページとネットワークとユーザーを一旦切り離して結び付ける、という考えだ。それが説明付けることが出来れば恐らく上手い具合に成り立つはずだ。

お客様(ユーザー)が受験塾家庭教師(ホームページ)に結び付くためには道(ネットワーク)が必要である。もちろん当たり前の話だ。最初にユーザーとホームページそれぞれについて考えた。家庭教師をお願いしたいお客様(ユーザー)が、自宅のパソコンを開いて家庭教師業者を探そうとする。確かに一般的にはそう考えるのが正常だろう。そこへ来て私は異常なのでそうは考えない。家庭教師をお願いしたいお客様(ユーザー)は、自宅のパソコンを開いて家庭教師業者を探そうとしているのではなく、自分達の欲するニーズの接点を見付け出そうとしているだけにしか過ぎません。これはユーザーサイドで無意識の内に起きる衝動だ。ゆえに誰も自覚することは出来ない。無防備な折、無意識には逆らえないものだ。その事を理解しているからこそ受験塾家庭教師(ホームページ)には、そのようなニーズに一致する表現ないしは行動をタウンページやら既存のホームページやらでシッカリと実践させている。これはタウンページによる効果の程を考えると説明がつく。考えに効果的な要素が含まれていなければ、タウンページだけで問い合わせ件数を増加傾向に繋げるなんて決して出来なかっただろう。タウンページはユーザーとニーズがダイレクトに繋がれるインフラがシッカリと備わっていると言える。よってユーザーとホームページが結び付くことが出来る条件は大凡備わっていると結論付けても良いだろう。

そう考えると、どうしても浮き上がってくる課題としては、道(ネットワーク)の存在がある。エスカレーターのような動く道、アスファルトのような固い道、レンガ敷のようなユニークな道、泥泥で何とも言い難い道、水溜りのような長靴じゃないといけない道、そんな有りとあらゆる道が存在している。それに伴って考えるべきことがある。それは道(ネットワーク)の整備だ。ユーザーに出来る限り目を向けてもらうためにホームページを素晴らしいものにする事に自ずと目を奪われがちである。この課題に気付く以前は最初、私もそうだった。けれどもそれだけではダメなのだ。ホームページばかりでなくホームページに来てもらう為の道(ネットワーク)も素晴らしいものにしなくちゃいけないのだ。そこで発見したのが「SEO」というキーワード。初めて見た時、それが単なるキーワードでしか目に映らず、まったくもってその性質が今一つよく分からなかった。もちろんだが「?」と思えば深く掘り下げて理解を試みるのは当然。全力で取り組んだのは言うまでも無い。体が砕けようが頭がパンパンになろうが、とにかく理解する為に、課題をクリアーする為に、道を整備する為に勉強しまくった。そして最終的に行き着いた先が「リンク」というものだった。これは私にとって唯一の行き止まりとなってしまった。SEOとリンクというキーワードが道(ネットワーク)を整備する手掛かりとなるのは十分理解出来た。同時に自分では到底及ばない次元のノウハウが必要であることも確信したのだ。恐らく樹形図的な感じで枝分かれしていくのだろうか、という疑問を何となく持てたが当てにはならない。増してやボヤーーーッとしか分からない。挙げ句の果てに何が何だかサッパリ分からないC言語やら規則性やらを覚えなければならない。こうなるともう手立てが無い。助けを求めるしかなかった。アタフタと動き回っているだけで既に限界には達していた。このままでは予想だにしない機会損失も生んでしまい兼ねない。これではダメだ。断腸の思いでホームページをイチからヤリ直す事を決意し、専門的なホームページ制作業者様の力を借りることを決めた。

パソコンを片手にパチパチ。とにかく兵庫県を中心に活動されていらっしゃる業者様を検索をしまくった。そこで幾つか目星を付けて、ホームページの一から十まで目を通し、不自然な部分の有無や文章的に情熱を感じるというところを基準に1つ1つ吟味した。さらにその上で時間を掛けて気になるホームページを自分の無意識の心中に従って絞りこんだ。基本的に一番最初に連絡させて頂いたところに、全てを一任する、と決めている性分がある。余っ程の事が無い限り次から次へと連絡したりはしない。連絡するまでに一週間から10日間は要した。一生良いお付き合いをさせて頂くことになるのだから、それぐらい用心深くても良いだろう。自分の理解と認識を1つ1つ落とし込んで行き、ようやく1つに絞り込むことが出来た。これが株式会社ディフェンス関西営業所様との最初の出会いだった。連絡するや否や、とにかく何をどのようにお願いすれば良いのか、サッパリ分からない感じでシドロモドロになりながらも、ご相談させて頂きたい内容を添えて一所懸命にお話をさせて頂いた。これを一人で作られたんですか?、という担当の方の驚き混じりの質問がとても印象的だったのを今でも覚えている。もちろん一人だ。経費削減というよりも予期せぬ事態に速やかに対処出来るような力を身に付ける必要があった為、時間のある限り自分でとことん創り上げた結果論だろう。電話越しではあったものの様々な質問にも答えて下さり、様々な提案もして下さった。加えて言うならば、まずはご自身でやってみてはどうですか?!、という言葉。これには大変感動を覚えた。一様にアドバイスも頂き、まずは自分自身で挑戦してみる大切さを実感すべきと胸に抱いた。そして自分をもっと鍛え直してから必ずお電話させて頂くことを改めて決意し、電話越しで頭を下げた。